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匿名通報の受付

嫌疑がかけられた人、特に誤って嫌疑をかけられている可能性のある人の保護に関して検討すべき重要な事項として、匿名通報を認めるかどうか、そして匿名による通報内容を検討すべきかどうかということがあります。多くの人々は、匿名での通報を認めた場合にはそれが冤罪の原因になると考えています。その理由は、単に匿名通報者はその影響を心配しなくていいからです。

このような主張は、それ自体は有効であるものの、非常に大きな結果を及ぼしています。

  • オランダ労働財団(STAR)の2003年のモデルポリシーでは、匿名での内部通報を認めていません。
  • フランスのプライバシー保護機関(CNIL)は、コーポレートガバナンスに関して米国の上場企業に対して適用される米国サーベンス・オクスリー法の内部通報セクションの受け入れに強く反対しており、その結果として、フランスでは施行が難しい妥協策が取られています。
  • 欧州規模でも同じような見解が見られ、欧州委員会の第29条データ保護作業部会の意見(2006/1)では、匿名通報を認めることに抵抗しているのが明らかです。
  • さらに、欧州各国のプライバシー保護機関もこの見解を取るようになっています。

しかしながら、これまでに触れた技術ソリューションを導入することにより、この議論を本来あるべきものに戻すことができます。さらには、匿名通報者との連絡を維持することが可能になることで、匿名通報のマイナス要因を排除することができるため、この議論に終止符を打つことも可能でしょう。そして、検証のための質問を問うことにより、通報の信憑性を確認し、事実に基づかない通報を排除することができます。これらの技術ソリューションは、匿名通報をめぐる論争にまったく新しい視点をもたらします。

それは、技術ソリューションが以下を可能にするためです。

  • 匿名通報者と連絡を取ること
  • 通報内容を検証すること
  • 通報内容の調査過程において通報者からより詳細な情報を得ること

こういったことを考えた場合でも匿名通報は、労働財団と欧州連合の作業部会が言及する匿名通報にあたるものでしょうか。そして、これにより、書簡や電話による匿名通報に対する反対議論が意味のないものになるのではないでしょうか。

検証のための質問をすることで誤通報を排除できるため、虚偽の通報をしても意味がないという認識があれば、虚偽の告発件数を大幅に削減することができます。虚偽の通報を行った人は、さらに嘘をついて墓穴を掘り、やがては本人が特定されることになる場合もあります。

したがって、優れた内部通報システムを確立するためには、次の規定を設けることが考えられます。

  • システムを通さずに寄せられた匿名の書簡や電話は検討しないものとし、禁止すること。取締役会や監査委員会の委員長が、匿名の書簡に対応しなくて済むようになれば、多くの組織にとってこの上ない朗報でしょう。
  • 検証のための質問に答えられない場合は、通報内容と通報者に疑いが及ぶこと。
  • 誤った通報を意図的に行った者は、行動規範に違反したことになり、その事実が確認された場合は、厳罰に処されること。
  • 悪意で通報を行った事実が確認された者は、身元が特定された後に、嫌疑をかけられた人から訴えられる場合があること。

しかしながら、詳細を尋ねることが不可能な内部通報手順では、これらの規定も無意味です。なぜなら、詳細を尋ねることができなければ、善意で寄せられた通報も、検討対象にすることができず、いずれは「虚偽」の通報とみなされるためです。威嚇的な表現も、善意での通報者を思いとどまらせることになる場合があります。

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