これが良い質問である理由は、不正行為が不祥事となれば、会社の評判に関わるだけでなく、取締役が(個人的な)責任を問われる可能性があるためです。取締役会が不正行為を把握していない場合は、禁固刑や罰金を科せられる可能性もあります。
それでは、取締役レベルで「事態を把握している」とは、何を指すのでしょうか。上位クラスの役員が深刻なセクシャルハラスメントに関与し、本社がその事実を一切知らないケースについて考えてみましょう。このような状況では、取締役が一刻も早く関連情報を入手し、責任を持って対応することが重要です。
不正行為を把握する方法は?
まず、関連情報を得るためには、不正行為について声を上げる機会を人々に提供する必要があります。ほとんどの企業では、上司、コンプライアンスや法務や人事部での相談窓口や、とりわけデリケートなケースの場合は、不正行為通報システムを通じた(匿名)報告など、複数の通報経路が提供されています。特に非常にデリケートなケースは、本社に直接報告する必要があります。
誰かが不正行為通報システムで通報を行うと、真の作業が始まります。この際、機密性の高い情報が確実に適切な人物に届くには、どのような方法が適切でしょうか?
当社はこの場合、トリアージのメカニズム、つまりいわゆる「中央受付-分散型対応」と呼ぶ方法を提案しています。
手短かに説明すると、次の通りに機能します。まず、すべての不正行為の通報は本社レベルの少人数(2~3人)で構成される専任受付委員会が受領します。ここでは、「ケースを現地で取り扱うか」、「デリケートな内容のため上層部や倫理委員会に直ちにエスカレートすべきか」がまず判断されます。
前述の地位の高い役員によるセクシャルハラスメントのケースに話を戻すと、この場合、ビジネス上重要な情報を組織のすべての人に知らせるべきではなく、徹底して必要最小限の人にのみが知る案件として取り扱う必要があります。つまり、情報の管理が肝心です。